こもれびの森

担当者のコメント

 こもれびの森は養老山地の南端に位置する神体山である標高403mの多度山にあり、麓には上げ馬神事で有名な多度大社があります。植林や絶滅危惧種保護活動を通じて生物多様性保全活動に貢献したいというコンセプトの元平成22年に施業を開始してから10年を超え、現在第3期に入っています。この間、多度山の散策コースの一つである「健脚コース」の1合目から2合目にかけて等高線状に4本の作業道を作成し、その作業道を軸としてヤマサクラやモミジの植樹やその保育、作業道の維持補修や間伐などを行ってきました。NTNの社員さんも施業の折には数名参加をしていただき、歩道の修復や間伐、植樹などを一緒になって行っています。
 また桑名市からの依頼により、市主催の市民参加イベントとして中学生以下の子供とその親を対象に森での体験学習指導をここで実施しています。普段の生活ではなかなか体験できない大ノコギリでの丸太切りや木登り、器具を使っての樹高測定など親子共々に驚きと楽しさを通じて、自然の大切さや森の維持の重要性を学んでもらっているところです。
 格式ある多度大社には上げ馬神事の開催時のみならず多くの観光客も訪れます。森の間伐整備が進んだことにより、遠目にも山の態様の変化が感じられるようになりました。以前は隙間の無い濃い緑一色で暗い色の森であったのが今では軽やかな明るい風情の森となり、4月には桜のピンク色も交じります。自然を損ねないように気を配りながら自然を守り育てる、そのことを常に念頭に置きながらこの多度の森保全に努めていきたいと考えています。

企業名
NTN株式会社
名称
こもれびの森
所在地
三重県桑名市多度町
面積
4.46ha(44,600㎡)
種類
広葉樹二次林(個人所有林)、企業の森
主な活動内容
除伐等森林整備、歩道整備
活動開始
2010年11月2日〜