担当者のコメント
ふれあいの森は、菰野富士への登山道の起点となる場所に位置します。令和2年には登山者や観光客のための大駐車場も完成し、その駐車場から続く木道も一部未完成ではありますが、ふれあいの森部分についてはほぼカバーされており、木道から森に入ることができるようになりました。つまり、来訪者にとってはここで最初に目にするのがこのふれあいの森なのです。ホンダロジスティクスは物流企業として、世界的に喫緊の課題である二酸化炭素の削減と生物多様性を維持する環境保全を目的として平成30年3月に「企業の森」事業に参画されました。
この森も最初は他の里山と同じように枯れ木や倒木が散乱し、ツルに絡みつかれた痩せた森でありましたが、作業のための道作りから着手し間伐除伐を進めて、今では太陽の光も差し込む美しい森に生まれ変わりました。ここはモミジと桜の大木が多く樹種も広葉樹が大半で、森の内部の遊歩道も極力なだらかに作られていますので、春の桜や馬酔木の花の群落から初夏の新緑、秋の紅葉と一年を通じて森の息吹を感じながら楽しむことができます。寒葵も多数自生しており、地味ながら可愛い花も咲かせます。この寒葵はギフチョウが好むと言われており、将来の飛来が期待されるところです。令和3年4月からは第2期施業に着手し、更に整備エリアを拡大しています。
ホンダロジスティクスは会社としても森づくり活動に熱心に取り組んでおられ、森林の風の施業日には殆ど毎回のように数名の社員さん達が参加され、ノコギリでの間伐や道作り施業に携わっておられます。前述した駐車場と歩きやすい遊歩道の存在のため近隣住民のみならず、菰野富士登山に訪れる人達の憩いの場であると共に、環境教育の場としても活用しやすい森であり、地球環境にとっての里山保全の重要性を再認識する森となっていくことが期待されます。