保安林 in コメダの森

コメダの森

こんにちは森林の風事務局です。コメダの森の施業面積の約3割は保安林に指定されています。
保安林制度は、保全に重要な森林を「保安林」として指定し、その機能を守るために伐採や土地の変更を制限する制度です。これにより、水源の保護、災害防止、美しい景観の維持などが図られます。

保安林は17種類に分けられています。コメダの森の保安林は「土砂崩壊流出防備保安林」に指定されています。コメダの森周辺には仏谷や倍上げ谷があり、これらの谷は鳥井戸川の源流となっています。この地域の表層は真砂土で構成されており、崩壊しやすいため、複数の堰堤が設置されています。これが保安林指定の理由です。

先だっても梅雨時期の大雨で土砂災害警戒情報を菰野町に発表されています。

※2025年6月25日午前6時20分に三重県と気象台が、土砂災害警戒情報を菰野町に発表しました。

保安林は水害対策とも言える(水源涵養保安林70%、土砂崩壊流出防備保安林20%)

保安林で制限される行為には、以下のようなものがあります:

  1. 立木の伐採:無計画な伐採を防ぐために、知事の許可が必要です。
  2. 土地の形質の変更:土地の形状や性質を変える行為も制限されており、許可が必要です。
  3. 植栽の義務:森林の機能を維持するために、植栽が義務付けられています。

これらの制限は、森林施業が営利目的で無計画に行われた場合のリスクを回避するためです。特に、近年の大型台風や地震による人命や財産の損失を防ぐために重要です。山林の機能回復には長い年月がかかるため、植林地や林道、治山工事などの資産が損失すると大きな影響があります。このように、保安林の管理は自然災害からの保護と森林の持続可能な利用を両立させるために重要です。


保安林は2024年4月から登記が義務化されました。1950年代後半から始まった拡大造林により、今後保安林の相続が増えると予想されます。そのため、保安林制度についての理解が必要です。保安林所有者には、森林機能が低下しないように管理する義務があります。倒木や土砂崩れの放置は認められません。コメダの森は「企業の森」として当団体が管理しているため対応が可能ですが、個人所有の場合は対応が困難かもしれません。

当団体はコンプライアンスを重視し、保安林に間伐申請を行い施業しています。間伐材は横向きに倒し、等高線状に残置して土壌の流失防止に努めています。また、林縁部では本数を調整しながら選木し、土壌崩壊防止に配慮しています。間伐後、土砂流失の懸念がある箇所には低木を植栽しています。

間伐施業の場合は行政への事後報告の必要はありません。間伐は森林の健康を維持し成長を促進するための活動であり、皆伐施業とは異なる目的と影響があるからだと思います。皆伐の場合は作業道作りを含めて度々、土砂災害の起点となることがあるようです。皆伐の場合は土砂災害のリスクが高いため、厳しい制約(伐採造林届制度の運用など)があります。

このように、保安林の管理には法的な義務と適切な対応が求められます。特に個人の相続が増える中で、保安林制度の理解と適切な管理が重要になると思われます。

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