2022年お正月in企業の森たち(雪害編)

企業の森

こんにちは森林の風事務局です。年末から元旦にかけて例年よりも雪が多く降りました。
ということで雪による害が管理地に出ていないかを確かめにパトロールに行きました。
本当は近くに神社があるので初詣のついでに・・・

多くの管理地の近くには何故か神社が近くにある(山の神?)

ところで「冠雪害(かんせつがい)」という言葉を聞いたことがありますか。
単純に考えれば、雪をかぶったことによる被害のことです。
この地方に降る雪は湿っていて、枝や葉に積もった雪が落ちずにどんどん雪を
蓄えて重くなりその重さで木の幹や枝が変形したり折れたりする害のことを言います。
広葉樹は枝が広く張っているから雪が積もりやすく折れやすい、特に常緑樹の場合は
葉にも積もるから更に圧力がかかることになります。

以下は、憩いの杜(TSテック)と緑のつながりの森(TOYOTIRES)の被害の様子です。
(一部ですが・・)どちらも一般の人が入って来れる森ですので安全確認は必要です。
早々に処理します。

憩いの杜①
憩いの杜②
憩いの杜③
緑のつながりの森①
緑のつながりの森②
緑のつながりの森③

針葉樹の場合は少し現象が違って、葉に雪が積もるとその重さでお辞儀するように
頭を下げ、限界がくると幹の途中で折れてしまうようです。当然、葉の部分が全部
無くなってしまうわけだから枯れてしまう。
(広葉樹は広がった枝の一部だけなので致命的ことにはなることは少ないが・・・)

冠雪害によって折れてしまったヒノキ
コメダの森にて

広葉樹の常緑樹は被害に合いやすい、では、落葉樹はどうかというと落葉樹は越冬するために
葉を落とし養分を樹木内に蓄えるのだから基本的な被害対策はできていると言えそうです。

モミジ よく見ると枝に花芽がついている。
ケヤキ 葉の無い枝は積雪による負荷は少ない


それに加えて多くの落葉樹は春が来たらすぐに花を咲かせることができるように、
枝に花芽が準備されています。ミツマタなどは綿毛に包まれた蕾をたくさんつけ
雪や寒さの中で春を待つ仕組みが備わっているようです。

ミツマタ 綿毛に包まれた蕾 3月には花が咲き始める
雪の中のミツマタ

雪害の種類は他に雪圧害、雪崩害、雨氷害があるそうです。
雪圧害(せつあつがい)は主に豪雪地帯で起こるようで樹木が雪に埋まってしまう
現象のようです。この辺りでは起こりそうにないかな・・
むしろ海抜1000m付近で発生することが多い雨氷害の方を経験しています。
当団体は御在所頂上でも植樹をしており鹿害を防ぐため防鹿柵を設置している。
その防鹿柵のネットに雪が貼り付き氷の壁となって強風をモロに受け鉄柱を
毎年のように折られている。

人工林内に設置した防鹿柵は周りが防風林の役目をするので雨氷害の被害は無いが・・・


先月上旬に植樹したモミジとサクラの苗木も無事でした。(憩いの杜)

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