こんにちは森林の風事務局です。もはや定例となった常磐西小学校の森林環境教室を行ってきました。
今年の2月に引き続き4年生の生徒が対象です。
今回も野外授業の作業としては、ベンチ作りを行いました。全員でベンチの部材を吉田山(学校林)に運び入れ、みんなでワンチームとなりベンチを組み上げていきます。
さて、体育館では先回と同様に「森の役割について」などの授業を行います。今回も杉の年輪や広葉樹のサンプルを持ち込んで実際に触れてみてワークシートに書き出し、感じたこと、分かったことを発表してもらいます。先回と変わったことは当団体の講義者が随分と若返ったことでしょうか。今まで50代や60代のオジサンが講義をしてきましたが、今回は30代の女性会員が担当です。生徒たちもさぞ打ち解けやすかったでしょう。オジサンではきっと怖いでしょうからね。
森林教育について思うことは、学校側からは子供たちに自然に触れる体験させたい等の目的があり
林業関係者からは林業の重要性を理解してもらいたい等の狙いがあり、両者の思惑は決して一致したものではありません。しかし、それを受け入れる側の子ども(大人も含め)たちの一番の関心事は活動時に多いに楽しみたいということです。
そこで両者の一方的な思いの押し付けではなく、まずは受け入れ側にその体験を楽しんでもらい結果的に森林に興味を持ってもらうことが最優先かと考えます。いっぱい楽しい経験をしてもらった後に森林に対して何かを感じ取って貰えればありがたい位の気持ちが大切かと思います。
もちろん、体験者たちにはゆくゆくは森林に興味(気づき)を持ってもらい、更に森林を理解して森林の課題に気づき課題解消への行動を起こして貰えれば本当にありがたいとは思います。
ちなみに林野庁の森林教育の考え方は、森林内での様々な体験活動等を通じて、人々の生活や環境と森林との関係についての理解と関心を深める森林環境教育は、ESDとしてのポテンシャルが高く、ESDに森林環境教育を活かすことがESDと森林環境教育の双方の発展につながると考えられているそうです。
森林 ESD の内容とは
① 美しい森林を実感できるようにすること
② 樹木や森林の特性が捉えられるようにすること
③ 現実の森林の様子が捉えられるようにすること
④ 生活と森林とのかかわりが具体的にイメージできるようにすること
⑤ 森林の維持・管理の方法が具体的に捉えられるようにすること
⑥ 先人たちと森林とのかかわり方が捉えられるようにすること
また、文部科学省は、学校の中だけの学びではなく、NPOや企業等をはじめとした地域の人々や団体の参画を得て、多様な学習・体験・まちづくり等の活動(地域学校協働活動)を促進することとしています。「森林NPO・ボランティア団体」や「企業の森」、「森林総合利用施設」等が学校等と連携・協働して、森林を活用した「地域学校協働活動」を促進していくことが必要だそうです。あいからわず言葉が仰々しい・・(ボソッと)